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2007年02月20日

デバイスウェーハ向けエッジポリッシャー 雑誌記事


Electronic Journal ウェーハエッジ トリートメント特集にて、当社装置が取り上げられました。
(「特集 ウェーハエッジ」 『Electronic Journal』 2007年2月号 p.107)

ノンスラリータイプの投入であらゆるプロセスへ適合図る


多層膜も1回で処理可能
半導体製造プロセス向けウェーハエッジ研磨装置で高いシェアを持つスピードファムは、新方式の研磨装置の投入を計画しており、さらなるシェアや市場の拡大を狙っている。同社は精密研磨装置の大手メーカーで、特に Si ウェーハ向けエッジポリッシャー「EP-300-X/200-X」を含めこれまでに 500 台以上を出荷、Si ウェーハ向けではデファクトとなっている。
EP-300-X/200-X での豊富な知見をベースに、半導体製造プロセス向けに開発したのが「EPD-300-X/200-X」。スラリーを用いる CMP 方式で、独自技術により上部ベベルおよび下部ベベル、端面の3面を同時に研磨することを可能にしている。同社のX型研磨技術は、高速回転するウェーハに、反対方向に設置された上下ベベル用の2種類のパッドホルダを押し当て前後させる。先端部は、先端部用のパッドホルダをウェーハに押し当て上下させる。この一連の動作を同時に行うことで、3面の同時研磨を実現した。
さらに、膜種の異なる多層膜でも一気に除去しダメージフリーで鏡面化することができるため、1回で効率良く全ての処理を完了できるのが最大の強みとなっている。同社では、装置だけでなくスラリーも自社で開発しており、半導体製造プロセス向けにも適用可能な最適なスラリーを開発している。また、装置に内蔵した洗浄ユニットの機能を強化することで、パーティクルを残さない研磨を実現、ユーザーの製品歩留り向上、容易なクラック検出による高温プロセス時のウェーハ破損の低減、クリーンウェーハによる他のプロセス装置の洗浄時間の低減(生産性の向上)にも寄与している。

65~45nm に対応する第2世代の装置を開発
Cu プロセスなどバックエンド向けを中心にした納入実績を持つ EPD-300-X/200-X の能力については高い評価を受けており、結果が良好ゆえにプロセスウインドウの拡張を求める声も多く聞かれるようになってきている。スラリータイプでは、プロセス性能が良好であってもプロセスウインドウや適用出来る自由度に制限があり、ユーザーからもこれらの拡張性が強く求められている。このため、同社ではスラリーを使用しないタイプの研磨装置の開発にも取り組んでいる。ノンスラリータイプは、65~45nm のニーズに対応、液浸露光プロセスへの適用も可能な第2世代の半導体製造プロセス用エッジ研磨装置と位置づけているようだ。また、高度化する洗浄能力の強化も、ノンスラリー実現に大きく貢献している。まだ開発中のため詳細については明らかにしていないが、スラリーに替え純水をメインとし、環境にも配慮したものになるようだ。ノンスラリータイプでも、最大の特徴である一括全層研磨を踏襲する他、装置導入のキーワードである YE(イールド・エンハンスメント)、スループット、CoC もユーザーの満足できるものになるとしている。2008 年をめどに製品化を進める計画。
半導体製造プロセスへのエッジトリートメント装置の導入はまだ始まったばかりだ。しかし、半導体メーカーは液浸露光の導入や短命化するデバイスなどから、エッジ処理に注目する動きが加速されようとしている。同社ではこの状況をチャンスと見ており、他の方式に対して価格、スループット、CoC で優位性を保ちつつ、あらゆるプロセスに適合させやすい装置を提供していく考えだ。

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